児童労働とは・・・概ね15才未満の子どもたちが、十分な教育や成長の機会を与えられずに働くことをいいます。また、18才未満の子どもが心身の健康、安全、道徳を害するおそれのある労働に従事している場合は「最悪の形態の児童労働」といいます。
モンゴル人と馬は切っても切れないほど密接な関係です。モンゴル人は足が6本あるといわれ言いわれるほど馬と一体となって暮らしている。特に遊牧民となると馬無しでは生きて行くことは難しい。草原は、遠目にはなだらかに見えるが、足を踏み入れるとかなり段差がありデコボコとしているものです。車で走り回るのは、かなり無理がある。
遊牧民の子どもたちは3歳ぐらいから馬に乗り始める。幼児が、大きな馬の背中にまたがり走り回っている姿に驚いたこともしばしばです。10歳にもなると、自分の手足のように馬を自由自在に操る。
彼らは遊びで馬に乗るのではありません。日本で言えば小学生ごろから牛、馬、羊、ヤギ、ラクダなどの家畜の世話を任される。草原の冬は厳しい。マイナス30度は当たり前、時にはマイナス50度にもなる極寒の中で遊牧の仕事をする。子どもだからといって甘い考えは許されない。大人と同じように責任を負わされる。牛や馬などが一頭でも居なくなると必死になって探す。時には家畜を見つけるために一週間も草原を走ることも有る。
草原を走り回る馬上の子どもたちは凛々しく逞しい。恐ろしいほどの寒さの中、厳しい表情で背筋を伸ばし手綱を握る子どもたちの顔は甘えと妥協は一切許されない生活環境を感じさせる。厳しい自然の中で生き抜く子どもたちの力強さに感動を覚える。
二〇〇七年も、瞬く間に時は過ぎていった。昨年はアジアチャイルドサポートの大転換期でした。事務局体制も非常に充実しました。新日本監査法人によって、会員の皆さんやご支援ぐださる皆さんからお預かりした善意の浄財の使われ方を厳正に審査してもらえることが一番大きかった。又、玉木専務や宮城経理課長を中心に事務局業務のあり方を徹底的に追求した結果、素晴らしい体制となりました。
支援事業に関してもミャンマーでは21校の学校(1校は大改修)が完成し多くの子どもたちが学ぶことが出来るようになり、井戸建設は大型井戸が50基、小型ポンプが一五〇基完成し約13万人の人々が安全な飲み水を確保できるようになりました。元ハンセン病患者の皆さんや、その家族の方々に対する食糧支援、医療支援、職業支援など二、○○○名近くの命を支えています。
モンゴルではマンホールに暮らす子どもたちに対して最前線で活動している児童警察対する支援や日本留学など教育支援も順調に推移しています。これからも大変な状況の中で生き延びている子どもたちを「一人でも多く人間らしく生きて行ける」ための支援などほ継続して行きます。
カンボジアでは地雷被害者の児童に対する緊急医療支援により3人の子どもたちが手術を受けました。まだまだ多くの子どもたちが地雷の恐怖に怯えています。これからも医療支援の継続は最重要課題の一つです。
地雷非被害者などで障害を抱えた方々に対する自立教育支援事業の一環として洋裁学校の建設、開校することが出来ました。内戦で犠牲になった傷痍軍人と、その家族が暮らす「日本村」に対する支援も順調に進んでおります。何かと自立しようと必死になって頑張っている人々のために。約一○○坪の土地に農業センターを建設しています。また、ハンディを抱えている人々でも、農業が出来るように、大型のトラクターを導入しました。
タイではエイズ孤児の皆さんの支援を継続しています。売春婦で生計をたてていた母親を持っていた子どもたちです。母親がエイズで命を奪われ、そして、残された子どもたちです。多くの悲しみを背負う子ども達を応援することは大事なことです。
スリランカでの支援事業も始まりました。スリランカ北部では部族対立、宗教対立により内戦が続いています。戦乱による荒廃や貧困に多くの人々が今日を生きることさえも困難な状況です。家畜の導入などの農業支援事業から始まります。いずれは親を失った孤児に対する支援も初めていきます。
日本国の青少年に対する支援事業も、これまで以上に大きな形になりました。昨年の講演、講話、研修、写真展など約四○○件の事業を行い約40万人の日本の子どもたちに対して「日本人こそアジアの子どもたちから学んで欲しい」とのタイトルで訴え続けました。国際協力を通した日本の青少年の健全育成運動がアジアチャイルドサポートの最も大きな理念であり支援事業です。日本の子どもたちから届けられた感想文や手紙を読むと、この支援事業が、いかに大切で重要かがわかります。日本の子どもたちが「命の尊さ、親に対する感謝、自分が恵まれていることが解った、食べ物が大切だ、一生懸命に生きて行きます。」などなど当団体の基本理念を心から受け入れて頂いている事が明確に解ります。結果として日本の子どもたちの命を支えている事実が現れています。
これからも会員の皆さんと一緒に日本を含むアジアの子どもたち、懸命に生きる人々を支え、そして、自分自身が一生懸命に生きることを心に誓い、活動を続けて行きます。