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伝伝虫通信バックナンバー 通巻26号
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世界中で児童労働に従事している子どもたちは、約2億1,800万人

児童労働とは・・・概ね15才未満の子どもたちが、十分な教育や成長の機会を与えられずに働くことをいいます。また、18才未満の子どもが心身の健康、安全、道徳を害するおそれのある労働に従事している場合は「最悪の形態の児童労働」といいます。

働く子どもたち エピソード10

ミャンマー
面積:676,578万k㎡(日本の1.8倍)
人口:約5,002万人 首都:ネーピードー

ミャンマーのウエイター ‹ミャンマー›

ミャンマーのウエイター

ミャンマーはタン・シュエ将軍を長とする軍事政権の国。北朝鮮にそっくりといっても過言ではない。日本でも軍事政権と戦う民主主義運動の闘士であるアウンサンスーチー女史は良く知られている。

ミャンマーでは女性がウエイトレスやホステスなどをすることは禁止されている。「女性が見知らぬ男性に媚を売ってはいけない」との法律があるため、レストランなどの給仕をしているのは10歳前後の少年達だ。

写真の少年は13歳。2年前に田舎から出てきたとのこと。故郷までは車で2日間もかかると聞いた。ミャンマーは義務教育ではないため、地方の子ども達は教育を受けていないことも良くある。彼らも文字の読み書きが出来ない。首都が何処にあるかさえも分からなかったと恥ずかしそうに語っていた。彼の家庭は本人と両親、妹、弟の5名家族。少年は11歳の誕生日を迎えた頃、お父さん、お母さんを助けるために都会へ働きに出ることを決めた。

たった一人で都会に出てきて仕事を探し回り、やっと大きな通り沿いにあるレストランの職を見つけた。彼の役目はお客さんに料理やビールなどの飲み物を運ぶことと、テーブルの跡片付、掃除をすること。朝の7時から仕事が始まり、終るのは夜の10時頃だという。何と15時間も働いているのだ。毎日のようにオーナーやコックさんから怒鳴られる。酔っ払ったお客さんに殴られたこともある。朝から晩まで働いても彼の手にする一ヶ月の給料は日本円にするとたった1500円程度。住む場所も彼のための部屋があるわけでもない。レストランの営業時間が終ると腰掛を並べて、その上に眠る。それでも少年は喜んで働いている。もちろん辛いこともイッパイあるのだが、ここで働いていると給料も貰えるし、ご飯も食べることが出来る。そして、満面の笑顔でこう言った。「一番嬉しいのは両親に仕送りが出来ることだ」と。

この様な子ども達を見ているとほんとに頭が下がる。「なぜ、これほどまでに親のことを思うのか」と考え込んでしまう。彼らを見ていると、自分自身は親に何をしてきたのかと反省の思いが溢れてくる。

モンゴルジェンターセンターを訪ねて

モンゴルジェンターセンターを訪ねて

アジアチャイルドサポート(ACS)では、モンゴル国のNGO団体、ジェンダーセンターの第3、4ホロー地区での活動を中心に支援しています。

NGOジェンダーセンターとは

団体名 NGOジェンダーセンター(GCSD)

設立 1995年7月(NGOとしてモンゴル法務省登録)
○目標 ジェンダーの平等と貧困の撲滅
○会員 360名 モンゴル全国規模で活動
○活動 活動の中心メンバーは海外支援者及び国内のボランティア。

ジェンダーセンターは下記2点に力を入れています。

① 人身売買など女性を保護するための法律の平等化 ※ジェンダー=女性

② 住民参加による地域活性化

貧困に苦しむ人々、地域に対する行政の支援策が追いついていない地域に重点的に活動。支援の方法・内容・規模を広げていくには、地域住民も一体になって活動に取り組むことが何より大切である、という基本理念を柱に活動している。と報告を受けています。

近年においては参加する住民も増え、様々な支援のあり方が見えてきたとともに、確実に地域に根付き、成果を上げていると報告を受けています。

ゴミ捨て場の環境

事業内容

● 農業・果樹関係の植林事業支援

元々遊牧の生活をしていた人が多く、農業の知識がないため、作物の育て方、管理の仕方などを指導し、3年間で1800本を植林。

● 貧困家庭への支援

・食糧支援
・シングルマザーへの就職支援
  (調理師免許取得 15名→学校・病院・給食センターへの就職)

● ゴミ捨て場で働く子どもたちへの支援活動として

① 支援センターの開設
② 学習塾の開設
③ 食堂の開設
④ 健康診断の実施

今回の視察で非常に嬉しかったのは、調理師の資格をとったお母さん達が貧困家庭の人々や子どもたちに無料で食事を提供するだけでなく、栄養に関する知識を皆に広めていたことや、こうやって地域の人々に守り育てられた貧困家庭の子どもたちが少し成長し、食堂に手伝いに来るようになり、一般の食堂としても運営が上手くいくようになっていたことです。

モンゴルの子どもたち

モンゴルの子どもたち

モンゴルの子どもたち

モンゴルの子どもたち

ジェンダーセンター所長アムガランさん

ジェンダーセンター所長アムガランさん

地域責任者バヤス ガラカさん

地域責任者バヤス ガラカさん

スタッフと子どもたち

スタッフと子どもたち

スタッフと子どもたち

スタッフと子どもたち

数字で知るモンゴル(2008年データ)


モンゴルの全人口   2,697,182人
ウランバートルの人口  1,075,500人
遊牧生活をしている人口  360,300人

首都ウランバートルの人口約40%がアパートに住み、残りは、ゲルに住んでいる。

年間の国内総生産 6兆1303億 トゥグリグ
一人当たりの国内総生産 2,305,200 ドゥグリグ
1世帯の平均月収 363,200 ドゥグリグ
昨年比 37.7%
日本円にして約2万7千円です。

平均寿命
女性 68歳  男性 63歳