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伝伝虫通信バックナンバー 通巻29号 ③
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ミャンマー支援事業報告

DATA・・・ミャンマー連邦共和国(ミャンマーれんぽうきょうわこく)、今年から国旗が変わる。通称ミャンマーは、東南アジアに位置する共和制国家。1989年までの名称はビルマだった。インドネシア半島西部に位置し、北東に中華人民共和国、東にラオス、南東にタイ、西にバングラデシュ、北西にインドと国境を接する。首都はネピドー(旧首都はヤンゴン)

平成22年10月6日アシュエ・ウエダウ小学校完成

完成式典に600人が参加

アシュエ・ウエダウ小学校の新校舎が完成

エヤーワディー管区・ニャウンドン地区で、アシュエ・ウエダウ小学校の新校舎が完成しました。このプロジェクトは、当団体と株式会社丸三(沖縄)との共同で計画されたものです。

小学校は、ヤンゴン市内から北西へ約50キロ、ヤンゴン、パティンの幹線道路沿いの村にあります。まだ雨季の最中のため道路はぬかるんでいるので車は使用できません。船に乗り現地へ向かいました。

船着場へと着くと、ソーハンセィン校長をはじめたくさんの子どもたちが出迎えてくれました。手作りのレイと花束を首に掛けてもらい、校長先生に導かれ小学校へと案内していただきました。嬉しいことに完成式典が準備されていて、近隣の5つの村から小学校へと通う予定の子どもたち約200名を含め、なんと600名の村人の大歓声がまっていました。私たちのテーブルには、お水と数種類のフルーツと手作りのお菓子がのっています。村人たちの精一杯のごちそうです。席に着くと、歌と踊りの大歓迎式が始まりました。

校長先生より
アシュエ・ウエダウ小学校の新校舎が完成

「2008年のサイクロン災害でこの小学校は倒壊しました。もう勉強はできないと諦めかけていた時にアジアチャイルドサポートの支援で仮設校舎が建ち、とても助かりました。しかし隣村の子どもたちもどんどん学びにくるようになり教室は身動きがとれないほど狭くなってしまいました。また強風や強い雨の時は雨漏りがして勉強に集中できません。

今回私たちの建設要請を聞き入れて下さり、このような立派な校舎を造っていただき、心から感謝すると共に喜びでいっぱいです。子どもたちの学習レベルの向上、この地域の就学率の向上にも大きな役割を果たしていきます。」とお礼の言葉をいただきました。

毎日通えるのが楽しみ

「学校が出来てとても嬉しい、立派な校舎に毎日通えるのが楽しみ、もっと勉強がんばりたいと思います。」(ソーアゥンミョーフライ君7歳)

「勉強だけでなく、トイレも出来たので、きれいになりました。新しい学校は前より広いので楽しいです。」(エーマーミィンさん7歳)

一家の平均日収100円

エヤーワディ管区は農業従事者が多く、今年の雨季の洪水により、稲作では収穫高が昨年の半分以下になりました。

ニャウンドン地区の平均日収は100円、現金収入の見通しのない農家も多いです。このような状況下で、数百万円の校舎を地域住民の手で建設するのは現実的に不可能なのです。

沖縄県内でクリーニング業を営む株式会社丸三(店舗数約100)の協力を得て実現できました。各店舗に募金箱を設置していただき、4年間かけて浄財を集めて下さいました。心より感謝申し上げます。

ミャンマー支援1億5千万円を超えました!

平成15年より開始したミャンマー支援はおかげ様で、1億5千万円を超えました。

●小・中学校建設 23校
●サイクロン災害緊急仮設校舎建設支援 30校
●縫製工場建設
●ハンセン病施設、命の泉、希望の灯、食糧、制服、他

これからもアジアチャイルドサポートを必要としている地域がある限り全力で支援をして参ります。

ビフォー アフター

ネパール支援事業報告

DATA・・・ネパール連邦民主共和国(ネパールれんぽうみんしゅきょうわこく)、通称ネパールは、南アジアの共和制国家(2008年に王制廃止)。東、西、南の三方をインドに、北方を中国チベット自治区に接する西北から東南方向に細長い内陸国である。国土は世界最高地点エベレスト(サガルマータ)を含むヒマラヤ山脈および中央部丘陵地帯と、南部のタライ平原から成る。ヒマラヤ登山の玄関口としての役割を果たしている。多民族・多言語国家(インド・アーリア系の民族と、チベット・ミャンマー系民族)であり、民族とカーストが複雑に関係し合っている。また、宗教もヒンドゥー教(元国教)、仏教、アニミズム等とその習合が混在する。経済的には後発開発途上国である。農業を主たる産業とする。ヒマラヤ観光などの観光業も盛んである。

パタリケット村女性自立センター完成
パタリケット村女性自立センター完成

パタリケット村はネパールの首都カトマンズ市から東へ約43キロ、車で1時間30分のところに位置する。757世帯、人口6300人、99パーセントが農業に従事している。主に米・じゃがいも・とうもろこし・野菜を作って生計を立てているが、自分が食べるのがやっとの環境である。

5年前に、WOMEN MULTIPVRPOSE COSEPERATIVE SOCIETY(女性多目的共済組合)は設立された。主な目的は、組合員が毎日少しずつお金を積み立て、自立時に必要なお金を貸し出す。日本のように金融機関から借入(下記の目的で)できるシステムがあるかどうか確認できないが、基本的に村人みんなで助け合っている。使用目的で一番多いのが牛の購入資金、もちろん責任を持って返済もしていく、それで次の人に繋がって行く、信頼関係があるからこそこの仕組みが継続される。他に料理教室や漬物、線香作り、健康相談、避妊方法の講習などを行っているが、活動の一番の障害になっているのが集まる場所。木陰などで集まり活動しているが、雨や風の天気、また高地なので冬場は相当冷え込むなど支障をきたしていた。

パタリケット村女性自立センター完成

村長からの要請により、アジアチャイルドサポートの現地調査を経て平成21年7月に着工した。街から離れており、またネパール国内で頻発している民族紛争による道路封鎖やストライキ、資材の高騰に見舞われたが、村の人が基礎工事、レンガの搬送など協力をしてくれたおかげで平成22年7月に完成を向かえた。

本来、この施設は女性のためのものであるが男性陣も「妻のためになるならば」と一生懸命に手伝ってくれた。ネパールでは女性の地位は低いものとされています。因果関係は不明ですが平均寿命も男性が59.9歳、女性は59.4歳と世界でも珍しく女性が短いのです。でもこの時ばかりは頑張ってくました。本当に感謝です。今後は村長を中心とした村の幹部によってこの施設は管理、運営されます。

パタリケット村女性自立センター完成

完成式典では村長より「これで、子どもたちへの学習も含めて活動の幅も広がり、講習の質も向上していくことができる」とお礼があり、来賓の大臣・KRISHNA PRASAD SAPKOTO(クリス パラサド サプコタ)氏から「この建物でどんどん勉強し、実践して欲しい、一生懸命がんばれば必ずいいことが起こります。

ネパールは2011年観光都市宣言します。この村にも大きな恵みがあるように期待していきます。」との言葉をいただきました。大臣の言葉のとおり、この村の貧困が解決され、女性の地位も向上し、子どもたちが安心して成長できる環境になるように、見守って行きたいと思います。みなさんのご支援に心から感謝致します。