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伝伝虫通信バックナンバー 通巻36号 ①
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世界中で児童労働に従事している子どもたちは、約2億1,800万人

児童労働とは・・・概ね15才未満の子どもたちが、十分な教育や成長の機会を与えられずに働くことをいいます。また、18才未満の子どもが心身の健康、安全、道徳を害するおそれのある労働に従事している場合は「最悪の形態の児童労働」といいます。

働く子どもたち エピソード19

 それでもゴミの中へ

カンボジアの首都プノンペン 旧ゴミ捨て場でゴミを拾う子どもたち

カンボジア王国の首都、プノンペンのゴミ捨て場「ステンミエンチャイ(ステミンチャイと呼ぶこともある)」は都会のど真中にあったのたが、数年前に遠く離れた場所に移された。

ステンミエンチャイの住民達の間に「自分たちの仕事が無くなってしまう。もう生きてはいけない」と不安と動揺が渦巻いた。新たに移転されたゴミ捨て場は厳重にガードされ、ゴミ収集車や集積、整地に従事する関係者以外の立ち入りが禁じられた。生活の基盤を奪われたゴミを拾う住民達は、必死にプノンペン市の行政に訴え、やっとの思いでゴミ捨て場入場許可のパスを持つ者は「ゴミ拾い」を容認するとの権利を勝ち取った。

移転されたゴミ捨て場は、以前の場所からかなり離れた所にある。子どもたちにとって新ゴミ捨て場へ通うのは並大抵のことではない。ゴミ拾いを生活の生業とする家族にとっては、子ども達の稼ぎも非常に大きい。大人が一日中働いても、一人分の食費を稼ぐのが精一杯。子どもたちも自分でゴミを拾い、お金に換えて今日の食事を得るしかない。旧ゴミ捨て場の跡地はブルドーザーで敷き詰められ、何も残っていない。もうここには新しいゴミは来ない。貴重な換金物だった「ぼろ切れ」「空き缶」「ビニール袋」「鉄くず」などは運ばれないのである。それでも子ども達は、生きる為に敷き詰められた跡地に入り、地面をほじくり返して空き缶等を集める。以前は子どもであっても一ヶ月3,000円ほどの収入があったのだが、現在、その稼ぎは激減した。

この子どもたちは、どんなに過酷な状況に追いつめられても決して生きることをあきらめない。必死になって生きる戦いを続けている。いつの日か、この子たちが人間らしく穏やかに生きて行ける日が来ることを心から願っている。

命の泉事業へ向けて(愛の泉保育園・学童クラブ)

 子どもたちのクリーン隊

クリーン隊の園児たち

愛の泉保育園・学童クラブ(沖縄県沖縄市)は「~花のように~みんなに愛され優しい子に育てます。子育てを通して家庭地域に根付き、喜びの種を蒔き続けます」の理念のもとに30年間清掃活動とポイ捨て防止活動を続けています。ゴミの中にはリサイクルとして換金できるためのアルミ缶もあり、動物園に苗木の植樹をするための基金として集めていました。金城延長が参加した講演会で、水不足に苦しむアジアの子どもたちの状況を知り、「自分たちに何かできること」について園児や職員と相談、ミャンマーの子どもたちにきれいな水の出る井戸を造るため“命の泉”事業に取り組むことに決めました。また園の名前「泉」が入っているのもきっかけの一つとなりました。

 お友だちにお水をあげたい

園の子どもたちは、朝と帰りの会で「ミャンマーのお友だちが早くきれいな水が飲めますようにお守りください」と毎日お祈りをしています。保護者のみなさまも協力して頂けるよう、空き缶回収箱と募金箱を設置し、毎週水曜日を空き缶回収・1円募金デーとして、園だよりで呼びかけることにしたそうです。アルミ缶を届けてくれる方も少しずつ増え、卒園した園児の保護者も届けてくれるようになりました。今では多い月には約7,000円分のアルミ缶が集まるようになっています。活動を係から伝え聞いたおじいちゃんが、袋一杯の募金を届けてくれたり、「遠い国のお友だちにお水をあげたい」とお年玉を握りしめて届ける園児もいたそうです。

 “泉”の完成

ミャンマー国内において550基目の井戸となりました

保護者や職員に見守られ、子どもたちひとり一人のちからは、大きなちからとなりました。ミャンマー・エヤワディ管区クィンジー村に井戸が完成し、“泉”は100名余りの命を支えています。園では2基目の建設に向けた取り組みがはじまっています。

制服支援事業(フジ住宅株式会社様)

 真っ白な学生服

フジ住宅株式会社様は、大阪に拠点を構え、住まいに関する全ての事業を展開する東証一部上場企業様です。

フジ住宅株式会社様からのご支援で、ミャンマー・エヤワディ管区・ニャウンドン地区・アシュエ村小学校に通う子どもたち96名へ学生服を2着ずつ寄贈しました。

子どもたちは、真っ白な学生服に大喜びです。制服をもらったトゥーヤゾーくん(8才)は、「これまでは、お兄ちゃんが着ていた服をもらってきていました。汚れてもいない、破れてもいない制服を着けるのは初めてです。とっても嬉しいです」と感激していました。

寄贈した制服は、元ハンセン病施設のミシン工場で縫製されたもので、施設の自立支援にも繋がっています。

国際協力・交流フェスティバル2013

 うちなーから世界の舞台へ!

国際協力・交流フェスティバル2013 うちなーから世界の舞台へ!

2013年11月9日、10日に開催されたJICA沖縄国際センター主催「国際協力・交流フェスティバル2013」に出展団体として参加しました。会場となった同施設では、国際色豊かな催し物や多国籍屋台、国際協力団体の活動展示が行われ、過去最高となる5,936名の方が来場されました。

国際協力・交流フェスティバル2013 うちなーから世界の舞台へ!

アジアチャイルドサポートの出展ブースでは、パネル(アジアで働く子どもたち)の展示やこれまでに取り組んできた活動紹介、ミャンマーの元ハンセン病施設ミシン工場で縫製された小学校の制服などを展示しました。

資料を手にとってご覧になる方や、質問をされる方など、たくさんの方々に足を運んで頂き大盛況となりました。

国際協力・交流フェスティバル2013 うちなーから世界の舞台へ!
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