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伝伝虫通信バックナンバー 通巻36号 ③
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平成25年度事業報告(概要)

● ネパール HIV感染者保護施設支援

ネパール HIV感染者保護施設支援

HIVに感染し社会から冷たく追い出され、一番大事な心の支えとなる家族にも頼ることが出来ず、居場所をなくした女性と子どもを保護しています。

この施設では、相談者が宿泊しながら、病院の検査、治療を受けることができます。滞在中は食事も提供しています。カウンセリングも行い、差別によって傷ついた心のケアと、薬も進化した治療を継続すれば健常者とかわらない寿命まで生きる可能性があることを伝えています。

もう一つ大きな役割として一般の方々にHIVの正しい知識を発信しています。感染力は弱く日常生活においては感染しないこと等。理解すれば家族は支えとなります。予防についても様々なキャンペーンを行い、感染者の広がりを抑える活動を行っています。

・治療・食事のサポート数(相談者はさらに多数です)

治療・食事のサポート数(相談者はさらに多数です)

● ネパール・マハンカール小学校給食支援(125名)

マハンカール小学校の子どもたち

食糧難にあえぐ地域の小学校に給食を提供しています。穀物・豆類を煮たおかゆ、パン、ビスケットを毎日提供しています。給食支給前より学校に来る生徒が増え、栄養状態も少しずつ改善に向かっています。子どもたちは最後の一粒まで愛しそうに食べていました。

● スリランカ・ラオス奨学金支援

スリランカ・ラオス奨学金支援

子どもたちは、学校へ通う友だちを羨ましいと思いつつも親を気遣い、農作業を手伝っていました。親も貧困から抜け出すには教育が必要なのは十分に分かっています。一日一日をぎりぎりで生きていく彼らはその僅かなお金がありません。

現地の方々の協力を得ながら、小学校の勉強を応援しています。初めて手にする真新しいノート、えんぴつ、制服に心を躍らせながら学校へ通えるようになりました。大勢の友だちと出会い、遊び、子どもらしい笑顔を取り戻しています。もっと勉強したい!という熱意を応援しています。

● カンボジアメコン大学日本語能力試験補助・奨学金(70名)

日本語学科の学生を対象に試験を実施、成績上位者と日本語能力試験合格者に奨学金を支給しています。将来日本企業との橋渡しとなる人材を育成しています。

● ミャンマー元ハンセン病患者自立支援

政府、地域の人々から差別を受けていた元ハンセン病感染者に食料を支援しています。また自立のための支援として学生服を毎月250着発注し、当団体が建設した小学校に配布しています。洋裁技術もどんどん上達し、市場から直接注文を取れるようになった方も出ています。

● ミャンマー・スリランカ・カンボジア井戸建設事業

ドロドロした池や、茶色い川の水を飲み感染症や下痢で命を落とす幼き子どもたちがいます。そんな汚れた水でさえも乾季になると枯れ果ててしまいます。水汲みは子どもの仕事です。学校へ行くのを止め、家族のため何時間も水を探し続けていました。

今年度大型・小型合計45基の井戸を建設、約1万5千人の人々が安全な水を飲めるようになりました。飲み水だけではなく家庭菜園にも利用され貴重な食料の源にもなっています。完成した井戸の前で喜ぶ彼らに、水の恵みがどれほど重要なのか学びました。

● スリランカ・ケガル村障がい者、ウルミムラ村ゴムの木労働者支援(30名)

障がい者とゴムの木農園に働く児童を対象に、①食料配布②文字の読み書き③絵・音楽・ダンスのトレーニング④入浴など自立した生活を送るための訓練を実施しています。1983年から2009年までの26年間の内戦により、社会福祉は立ち遅れてしまいました。親が生きている間は良いのですが、いずれは一人で生きて行かなくてはなりません。街から遠く離れたこの山間部では目も及ばずこのままでは、孤立と絶望的な将来が待っています。生き抜くために社会に参加する力を身につけていきます。

● ラオス シエンクアン県クーン市ギャーン地域に水道が完成

ラオス政府は積極的に各地のインフラ整備や貧困削除事業に取り組んでいますが、課題は山積みしており、海外からの支援も大変重要な役割を果たしています。

このたび、支援要請のあった3,000人以上が住むギャーン地域の中心プービエン村と周辺の3村に大規模な水道工事を行い、1,670名の人々が利用できるようになりました。この地域は長らく、村の中心にひいた古い水道(以前、国の貧困削除事業を利用してきたが、隣の村落郡の水道から引いているため水量が非常に乏しい)や、周辺に流れている川の水を利用してきたが、1,000人以上の必要水量には足りるはずもなく、おもけに乾季には水が枯渇してしまい、水量の貧弱な汚い川水を頼りに厳しい生活を続けていました。もともとインフラの整っていない高地での工事には人力も欠かせず、村人も積極的に建設に参加し、険しい山々を縫って標高1,510mの水源地から全長5.5kmの水道が引かれました。

ラオス シエンクアン県クーン市ギャーン地域に水道が完成

● 講演

青少年健全育成事業の一環として、当団体代表 池間哲郎が日本全国で行っている講演は、小中高校・大学専門学校のみならず、企業・行政からの招聘も多く、年間200件前後行っています。アジア地域の発展途上国の貧困地域で生活に苦しむ人々を支援するとともに、彼らの真剣に生きる姿から、感謝の心、命の尊さ、一生懸命に生きることの大切さを伝えています。

● パネル展示

講演主催者を中心に、支援者の皆様の企画や当法人独自の企画、学校等でのパネル展示が各地で行われ、多くの方にご覧いただき、講演と同様に啓蒙事業の一環として大きな反響を頂いております。

● 宮城県石巻市牡鹿半島顕彰碑建設

東日本大震災で被災した顕彰碑を再建しました。牡蠣養殖を今一度震災復興の起爆剤にしようと願い建設しました。

書き損じたはがきや年賀状、切手など回収しています
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