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伝伝虫通信バックナンバー 通巻37号 ②
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 ユアン村に日本ラオス友好橋完成

ユアン村に日本ラオス友好橋完成

シエンクワン県の中心ポンサワンから車で30分ほど行った場所にモン族の住むユアン村があります。ACSが建てたその村の小学校を訪問しに行く途中 、川のほとりで人が入れるくらいの大きな穴を掘っている人々に会いました。以前、お世話になったモン族のリーダー、ユアパオ・ワンさんと村人たちが橋を建設しているというのです。ユアン村小学校には高学年担当の教師がいないため、子どもたちは近隣の村の学校まで1時間近く歩いて通っていました。

ところが今年3月、通学路になっている橋のそばに大きな養鶏場が建設され、衛生上の問題から地域一帯の立ち入りが禁止になることが決まったのです。その橋が渡れなくなると、子どもたちは遠回りして片道2時間以上かけて例の学校まで歩いて行かねばなりません。そこで村人は知恵を出し合い、子どもたちが渡れるように、以前とは別の場所に橋を作ることにしたというのです。川幅はかなり広く、素人が手作業で橋を架けられるような環境ではないのに、現金収入が非常に少ないなかでできる方法を、とのことでユアパオさんが設計し、手作業で工事を始めたのでした。もちろん、安全面の保証もありません。子どもたちが事故に遭ってしまってからでは取り返しがつかないということで急きょ丈夫な橋の建設支援を決定、村人、養鶏場主が出した費用にACSの支援金を合わせて改めて建築会社に設計から全て依頼しました。

急ピッチで工事が進められ、村人も喜んで手伝い、5月末には『ユアン村日本ラオス友好橋』が完成。「これで子どもたちが学校に通うのに大変な思いをしなくて良くなった。安全に渡ることができる」といって大喜び、「日本の皆さんありがとうございます」とおっしゃってくださいました。

橋が一つ渡れないだけで生活が一変するという事態を目の当たりにし、インフラ整備の重要性を痛感するとともに、『自分の子どもでなくとも村の子なら私の子』といって、村社会全体で子どもを見守り育てる人々の姿や行動力に、心動かされた出来事でした。

ユアン村に日本ラオス友好橋完成

 青空トイレをしなくても良くなった!!

青空トイレをしなくても良くなった!!

首都ヴィエンチャンから西へ70km近く行ったところに『孤児と民族の為の学校』があります。

1953年、フランスから完全に独立した後も内戦やベトナム戦争の戦禍に見舞われ、行き場のない孤児が沢山出てしまいました。この事態を憂慮したラオス政府は1975年に同校を建設、以後、孤児や地方に住む非常に貧しい少数民族の子どもの保護・育成に取り組んでいます。現在、11~17歳(日本でいう中高生)の子どもたち900名以上がラオス全土からやって来てここで暮らし学んでいます。この学校はたいへん需要が高く、入学希望の競争も半端ではありません。

お風呂完成いっぽう、国の財政は依然として非常に厳しく、この学校運営のために回せる予算は非常に限られています。学生たちは個人の教科書はもっておらず3~5人で1冊の教科書を使って学び、宿題や自習をするにも順番を待って勉強します。(それでもみな勉強熱心で、卒業後に海外留学する者も出ています。)

宿舎では約50名がひと部屋に寝泊りしており、プライベートな空間は一切ありません。トイレは1000名近い生徒が利用するには絶対数が不足し、当然、女性徒たちでも外で用を足さざるを得ないし、お風呂は校内にある貯め池で水浴びするのは当たり前。おまけに成長期の生徒たちの食事は日に2回、もち米とほんの一握りのおかずかスープだけ。

新しいトイレ

これ以上予算が出ないので仕方ありません。低学年の生徒は校舎・宿舎等の清掃を担当し、高学年は畑や家畜の世話、魚の養殖をして給食の材料を育てています。生徒自らが食事当番も行い、学校全体で工夫・節約に取り組んでいます。

学生たちの涙ぐましい努力を見聞きし、これはほっておけないということで、学校からの要望の高かったトイレ兼お風呂場を建設いたしました。チャンダー・ケオパックディー校長先生も「これで生徒たちがより安心して暮らせるようになる」と喜んでおられました。

チャンダー・ケオパックディー校長先生と教師と生徒たち
あなたのお家にねむっている書き損じハガキで出来る支援があります!

書き損じてしまったハガキや、使わないで余ってしまった年賀状、切手などを回収しています。お送り頂いたハガキは、アジアの貧困地域に生きる方々への支援となります。2013年5月~12月まで集まったハガキの総数は1,079枚、未使用切手51,585円分、Quoカード7,500円分、総額107,940円で、ネパールHIV感染者保護施設への支援に充てることが出来ました。

引き続き、書き損じハガキ等の募集を行っておりますので、皆さまのご協力をお願い致します。

募集中

支援報告

 募集期間:2013年5月~2013年12月

書き損じハガキのご協力ありがとうございますネパールHIV感染者保護施設の利用者107人分の診察・フォローアップ・検査費に充てることが出来ました。保護施設利用者の子どもビサル君14歳(真ん中の男の子)は「私の勉強のために、母が病気と闘いながら頑張って働いているので、私も頑張って将来は医者になりたいです」と語ってくれました。

今号の募金箱サポーター!!

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