シャボン玉石けん株式会社様のご容量で大型井戸を建設したキン・モン・チャウン村では、今も家の周りに家畜が放し飼いにされており、人畜共通の感染症の危険と常に隣り合わせの暮らしをしております。
日頃から親を助けて家畜の世話や野良仕事などにも精を出す子どもたちは大人に比べて、抵抗力も十分に備わっていません。彼らが日々元気に暮らせるようにと願い、同社の協力を得て衛生署導を行いました。
丼戸のキレイな水を使った手洗いを、食前だけでも習價化することで、手に付いた病原菌が口に入ることを抑え、下痢をしたり高熱を出したり、その他様々な重篤な症状を引き起こす感染症同患率を下げることを目的としています。「手のひらをあらいます」「手のこうをあらいます」など、9つの手洗い項目を子どもだちと一緒に読み上げ、手順に沿った手洗いを実践しました。
参加した子どもたちや親御さんからは、「手洗いに順番があるなんて初めて知った。読み上げながらの手洗いは楽しかった」、「子どもの病気の予防になるなら、家でも実践してみようと思います」などの声があがりました。
これからもシャボン玉石けん様のご協力を得て衛生指導プログラムに取り組んで参ります。
ネパールの百都カトマンズから車で約2時間、舗装のされていない山沿いの荒れた道の先にあるガネーシュ小学校。同校には、幼稚園生から5年生までの子どもたち47名か通っています。
学校のあるチャンピタイヒティ地区に暮らす住民のほとんどが階級の低いネワール族で、土地を借りて小さな農地で小麦や野菜などを栽培する農業を営んでおり、自分たちか食べる分よりも多く収穫できたときに市場で販売し、わずかな現金収入を得ています。
自らも教壇に立つラクシュミ・ティモルシナ副校長はこう話します。
「2年前の赴任当時、ほとんどの子が朝ごはんはおろか、前日の夜ごはんすらまともに食べれずに登校するので、空腹のあまリ授業中も集中することができません。中には我慢できずに休み時間に近くの森に木の実を探しに行き、学校に戻ってこない子どももいます。近年、英語力を身に付ければ、海外への出稼ぎや観光客対象の職業への就職に有利になるからとの理由で、私立小学校では英語教育が積極的に行われています。子どもたちの将来を考え、無理をしてでも授業料の掛かる私立へ通わせる家庭が多い中、公立である本校に残っているのは、それが出来ない本当に貧しい家庭の子どもたちです。
そのような状況を見て、街に暮らす人たちに寄付を募りに出向き、なんとか集まったお金で給食を始めました。栄養価の少ないスナック豆だけでしたが、それでも子どもたちは喜んで登校し熱心に勉強するようになりました。資金かなくなってからも続けようと、先生方みんなでお金を出し合い支えてきましたが、週6回の給食を提供するにはとても厳しくもう限界です。どうか給食を支援してください。出席率も維持でき勉強に対する意欲も間違いなく向上します。なによリ子どもたちの発育を助けるために、家庭で満足に食事を摂れない子ともたちに学校で栄養のあるものを食べさせてください。教師も一丸となって子どもだもの未来のために精いっぱい頑張りますから」
子どもたちは、登校すると校庭に集まり、国歌斉唱や体操をしてから、それぞれの教室で授業を行ないます。将来の夢を聞くと、ほとんどの子が先生と答えました。子どもたちのことを第一に考えて取り組んでいる先生たちの姿を見てきだからこその答えなのだと思います。
先生からの切実な訴えや子ともたちの置かれている現状、お互いが真剣に取り組む授業の様子を見て、給食支援を行うことを決定しました。
7月7日に開始したはじめての給食のメニューは、じゃがいもと豆の炒め物と乾燥米。食材はできる限り村で採れたものを使い、用務員さんが作ります。子ともたちは、愛情のこもった温かいご飯を受け取り、いただきますの合図で嬉しそうに食べていました。