Menu
最新掲載記事

カンボジアの小学校完成 児童500人が学ぶ スリランカには井戸。アジアチャイルドサポート事業

〔琉球新報 2008年12月17日(水曜日)掲載〕

琉球新報 2008年12月17日(水曜日)掲載【沖縄】特定非営利活動法人(NPO法人)「アジアチャイルドサポート(ACS)」=沖縄市登川、池間哲郎代表理事=が、カンボジアのプレイベン州バプノム村で進めていたトラオク小学校増改築工事(コンクリート製、四教室)がこのほど終了した。三日、現地で同国の内務省副大臣ら住民三千人余が出席して記念式典が盛大に行われた。席上、カンボジア国王が外国人に授与する最高の勲章「モニサールポーン・モハッセナー」がACSに贈られた。

同小学校の増改築工事は、昨年、ACS専務理事の玉木馨さんらが現地を訪れた際、子どもたちが廃屋同然の教室で熱心に学んでいる姿を見て支援を決めた。県民からの寄付など約七百五十万円を投入し、今年六月ごろから工事を開始した。工事終了後の同小学校では当初予定の三百人を上回る約五百人が、昼と夜に分かれて学んでいるという。

式典で、プロム・ソッカー内務省副大臣は、「貧しくても心が貧乏であってはいけない。学ぶことは心や生活を豊かにさせる」と述べ、子どもたちを激励したという。子どもたちには、ACSが建設を支援した障害者の自立センターで作られた制服が贈られた。

式典に参加した玉木さん、経理担当の宮城哲也さんは「勉強をする場ができて子どもたちは目を輝かせ喜んでいた。多くの県民らの支援に現地の人たちは感謝していた」と語った。

また、玉木さんらはスリランカ支援活動で飲料水用の井戸1ヵ所(費用約八十万円)を完成させたことも報告した。

新校舎あふれる笑顔 NPO支援で建設 カンボジア

〔沖縄タイムス 2008年12月13日(土曜日)掲載〕

沖縄タイムス 2008年12月13日(土曜日)掲載【沖縄】沖縄市の民間非営利団体(NPO)「アジアチャイルドサポート」(池間哲郎代表理事)はこのほど、会員らの寄付金など約七百五十万円で、カンボジア・バプノム村にトラオク小学校(コンクリート製平屋の四教室)を建設した。今月三日に行われた落成式典には三千人が出席する歓迎ぶりで、既に男女約五百人が同校で学んでいる。式典にはカンボジア内務省副大臣も出席。カンボジア国王が外国人に与える最高の勲章「モニサールポーン・モハッセナー勲章」が同団体に贈られた。

小学校は首都プノンペンの北方、車で約二時間の場所にある。支援先を検討していたNPOの玉木馨さん(46)らが今年四月、壁が崩れるなど老朽化した小学校で目を輝かせて学ぶ子どもたちの姿に感激し、支援を決めた。

感謝の心こそ生きる力になるんです。 (この人この一言)

〔読売新聞 2008年12月2日(火曜日)夕刊掲載〕

読売新聞 2008年12月2日(火曜日)夕刊掲載「目を背けないでください」。福岡県田川市で開かれた講演会。スクリーンには、くぼんだ目でカメラをにらみつける女性が映し出されている。ハンセン病の後遺症で両手の指と左足のひざ下がない。

「彼女は・・・・・・」。映像を流しながら語り始めた。

2003年5月、ミャンマー南部のマヤンチャウン村。怒気を含んだ目は、異臭漂う隔離小屋の暗がりにあった。

恐ろしくて、外へ逃げ出した。が、女性の瞳に深い悲しみを感じた。「助けたい」。その思いがわき上がり、「死にたい。殺して」と泣き叫ぶ女性を抱き締め、誓った。「どうか生きてください。あなたが人間らしく暮らせるようにします」

半年後、ハンセン病回復者たちが住める家を建て、薬と食料を届けた。絶望の闇にともった希望の光。人を信じられる喜びを知った彼女は、「生きたい」と願うようになった。06年4月には花嫁となり、結婚式で「幸せをあなたに」というミャンマーの歌を披露してくれた。涙が止まらなかった。人は強くなれる。心から思った。

アジアの貧困地域に対する支援を始めたのは18年前。フィリピンのごみ捨て場で、廃材などを拾って換金し命をつないでいた少女から、「私の夢は大人になるまで生きること」と聞いたこともある。

「周囲への感謝の思いを忘れず懸命に生きる人々の姿に教えられることは多い。感謝の心こそ、生きる力になるんです」

人間の強さを信じるそのまなざしは、ぬくもりに満ちている。

※記事は、各新聞社の了解を得て掲載しています。