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伝伝虫通信バックナンバー 通巻42号 ②
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満潮時に水没した道を渡って水を運ぶ少女

途上国では、学歴や技術がなければ、条件の悪い肉体労働や単純作業などの低賃金で不安定な仕事に就かざるを得ない傾向にあります。健康なうちはなんとか暮らしていけても、社会保障がまだ整備されていないため、雇い主の都合や怪我や病気など、ちょっとしたきっかけで職を失い、生活が困窮してしまうこともよくあります。学業成績が優秀でありながら、経済的理由で教育が受けられない子どもたちの「もっと勉強がしたい」「もっと知識や技術を身につけて良い仕事に就きたい」という彼らの熱意に応え、安心して学業に励み、希望ある将来を描けるよう支えるために奨学金制度を始めました。

同校では、学生の持てる能力を最大限に伸ばしたいという方針のもと、学業はもちろんの事、スポーツや芸術などへの取り組みも積極的に行われています。アジアチャイルドサポートは、2008年から延べ400名以上の学生に支援を行っています。今年度の43名の奨学生も、それぞれの学年で1番になるなどの好成績を収めるとともに、生徒会長就任、サッカー全国大会優勝、芸術コンクール入賞など、目覚ましい活曜をしています。

最難関大への進学も

卒業後、スリランカ国内で最難関と言われるコロンボ国立大学や、理数系でトップクラスのペラデニア国立大学へ進学した奨学生もいます。就職組のなかにも、非常に難しいといわれる公務員試験に合格し安定した職に就いた者や、給科の良い民間企業に就職できた学生もいます。

本来であれば、経済的理由で進むことのできなかった道ですか、応援くださる皆様のおかげで、より多くの可能性にチャレンジすることが出来、成長の道を進むことかできています。

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